冬の記。vol.2

二度目の冬。湯けむり越しの雪景色に憧れて。  初めて高湯温泉を訪れたのは昨年の冬シーズンだった。思い起こせばふとした思いつきの旅行ではあったが、結果としてはお気に入りの宿に出会い、その天空の情景に魅了されて、気づけば四季折々の風情を求めて通っている。  さて、すっかり定宿となった「花月ハイランドホテル」からの見事な展望はもちろんのことだが、高湯温泉といえば、湯そのものが非常に魅力的であること…

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秋の記。

秋色を映す湖水と美瀑。錦秋の水景色を巡る。  福島県の多彩な自然の見どころの一つに「水景色」がある。猪苗代湖や五色沼などの他にも、多くの湖水・湿池・名瀑が揃っており、実は他県も羨むほどの水景色の宝庫となっていることは意外と知られていない。 【左/中瀬沼 右/小野川不動滝】 【左/秋元湖 右/達沢不動滝】  秋の旅のテーマはずばり「紅葉と水景色」。この季節をさして錦秋とはよく言ったものだが…

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夏の記。

夏の旅のプロローグ。想定外も「アリ」。  夏の湯宿は、山の緑の陰影も深くなり、よりいっそう「隠れ湯」の風情が増す。今回の宿も高湯温泉の天空の宿「花月ハイランドホテル」だ。予約はすでに前回の春の旅の帰り際に入れてある。宿まで通じる夏の山道を登る。  当初の予定では、宿に入る前に「磐梯吾妻スカイライン」を通り「吾妻小富士」の火口まで足を延ばすつもりだったが、この日はあいにくの空模様。雲は重く垂れ…

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